綿雲のしるべ

思い浮かんだことを置いておく場所。読書感想ブログ

2018-08-01から1ヶ月間の記事一覧

『山の音』川端康成

家族って、息苦しい。今の世の中、本当に幸せで明るい家庭というものはあるのだろうか。仕事柄いろんな家庭を見てきたが、一つ屋根の下に暮らしながらもどこか他人然としていて、互いの存在が互いに重圧となっているような、そんな歪な関係ばかりが目につい…

『ロリータ』ナボコフ

ロリータ、我が命の光、我が腰の炎。我が罪、我が魂。ロ・リー・タ。下の先が口蓋を三歩下がって、三歩めにそっと歯を叩く。ロ。リー。タ。 第一部冒頭より この変態め!と書き出しからいきなりドン引きさせてくれるこの作品。『ロリータ』を一言でいうなら…